誰が利益を得ているのか?
危機の時代にあって、新型コロナウィルスに続いてウクライナ問題である。大事なのは、一体誰が利益を得ているか、を見極めることである。巷間では、プーチン悪玉説がワクチン同様に猖獗を極めているが、彼とロシアは術中に嵌っているのであると思う。アメリカとNATO諸国のみならず、中立国もまた経済制裁と武器供与に関与しているのが現実である。更に、西側からの情報にあふれ、マスコミのみならずSNSを媒介して嫌という程映像を見せ付けられ、戦争屋たちが世界中から義勇軍として参加したり、影響下にあるものたちが募金などの支援をしているのである。この演出がどのようにされているのかを、もう一度顧みる必要がある。確かにロシアの侵攻と殺戮は断じて許されることではない。しかしながら、プーチンは我慢に我慢を重ねたと主張している。プーチンの殺害や賞金まで取り出されているのは異常である。ウクライナへのアメリカ大統領=バイデンによる利害関係も噂されている。ウクライナ大統領のゼレンスキーは、愛国主義を掲げて国民の動員を強制し、欧米の支援や民族主義者との連携にシフトしているように見える。以上のように考慮すると、プーチン・ロシアと対峙しているものが見えてくるのではないか。
中国などの国は及び腰になっている。日本政府は早速軍事装備を支援して参戦している。しかも民間では戦争募金まで開始しているのである。マスメディアはゼレンスキーとその同調者を英雄のようにウンコ情報を伝えている。マルクス・ガブリエルはインタビューの中で、現代はポスト・トュルース(post truth)の時代であって(『資本主義と危機』p12)、「資本主義とは、本質的に錯覚を作り出すシステムである」(p3)と語っている。彼の見解によれば、資本主義の政治形態がショーになるのは本質であり、必然なのである。このように考えると、このショーを演出する者は誰なのかが見えてくるだろう。プーチンもゼレンスキーも、それに各国首脳も出演者と考えることができる。出演者はそれだけではない。演出家が出演者を使嗾してショーが演じられているのである。コロナ禍でもそのショーが見られたような気がする。ワールドワイドな現代にあって、人々が一層警戒心と、長けたメディアリテラシーをもって生きなければならないことは、誠にもってトホホなのである。
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