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2021年3月 7日 (日)

自然農法の自然環境

34124086  3月の声を聞くと、そろそろ農事の開始である。凍みていた地面を見ると日を浴びてぬかるみ、早や雑草が萌え始めている。外気温も生暖かくなるが、それでも三寒四温の季節で、日が陰り出して夕暮れにもなると、気温が下がって足下が寒く感じる。梅や桜の蕾はまだ固い。メジロやムクドリなどは、朝の光を浴びながら食事のために忙しく飛び交っている。ツグミは姿を消したようだ。ウグイスはまだ姿を見せない。信州の農事は3月から12月初めで終了して9ヶ月間である。それ以外の時期においては露地栽培ができない。ところが西日本や温暖な太平洋岸の地方においては、通年露地栽培や促成(抑制)栽培が可能なのである。北日本と北海道は、半年間、雪や寒さのために農事が閉ざされるのである。温室栽培もできるが、施設費と暖房費などの資金がかさむだけでなく、自然に負荷をかけてしまうのである。長野県の山間高冷地では、キャベツや白菜などや夏野菜(トマトやキュウリなど)の抑制栽培が盛んに行われて、端境期の高値販売が可能となっているが、平地では秋野菜は酷暑のために不可能である。また、5月の黄金週間になっても霜害の惧れがあるのである。霜が降りると折角植えた野菜苗は萎れ、果樹の果芽も台無しとなるのである。だから、霜注意報に農家は濃密な関心を払うのである。そう考えると、実労働の農業期間は7ヶ月と限られるのであるが、北日本では半年以下と言ってもいいだろう。自然農法はこのような地球環境下にあり、東日本の年配者の多くが「北国の春」を始めとした春の歌を愛唱する所以である。

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