強迫神経症の時代へ
人間の罪深さは際限のないものである。自然を改変して支配し、半世紀ほどで動植物を絶滅させている。そして、可能な未来において人類はやがて絶滅するのである。人類は科学技術をもって自然を操作することから、人工知能(AI)による支配を受けるようになり、今世紀初めにはヒトゲノム計画が完了して改変に踏み込んでいるのである。社会的には、格差の激化によって人類は二分化し、横軸として米中対立など、縦軸としては人々が零落して無化するのである。富は一部の人間に集中し、多くの人間が管理され貧窮化する。最後に、その一部の人間さえAIと改造人間によって支配されて絶滅するのである。このことはあながち夢想ではなく、だからこそ一層カウンターパワーが求められているのである。
コロナ禍にあって人々はたいへんな不安の中にあるのであるが、コロナ後の世界を定立しなければならないことは必然である。そのような問題意識は少しずつ人々に浸透し始めている。コロナ前の牧歌的時代は終焉したのであり、もう元には戻ることはできないのである。ドゥルーズによれば、近代の規律と訓練の社会から人々を分散させてデジタル技術によって人々を把握する「管理社会」の到来である。LINEの情報管理問題は氷山の一角にすぎない。個人情報は情報端末を使用する者にはだだ漏れなのであり、それ故、基本的には分散させるのが賢明である。いわゆるGAFAを一元的に利用するのは極めて危険なことである。彼らが個人の情報や性向や消費動向などを把握することはたやすいことであり、それが故、経済格差は愈々激化してゆくのである。コロナ禍はこうした事態を加速すると思われるのである。人々は益々強迫神経症の患者のように生きなければならない時代となっているのである。
我が家のソメイヨシノが開花した。連れ合いは昨日に咲いたよと勝手に開花宣言したが、本日何度か確認した所、十輪ほどの開花を確認して宣言となったのである。日本政府は、今年「桜を見る会」を開催しないそうである。サクラがいなければならない自・公政府には苦難の時代となり、開催されない(開催されても侘しい)東京オリンピックに、いつまでもタコ踊りを続けるのである。
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