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2019年1月 1日 (火)

本来の元旦

Dscn0371 鬼無里(村)から白馬に抜ける白沢峠からの絶景を時々想い起す。もう一度訪ねてみたい衝動に駆られる。しかしながら、貧乏な生活ではガソリン代という経費がその衝動を止めてしまう。眼下に鹿島槍ヶ岳、五竜岳から白馬三山へと続く雪の北アルプスを眺望する佇まいには、その荘厳さを人に抱かしめるだろう。という訳で、たまさか『鬼無里村誌』を手にしたので一読してみた。大変立派な村誌である。村の自然・歴史・民俗が精細に記述されている。長野県には、教員を中心に郷土史家が多く散在している。数多(あまた)の図書館、博物館、美術館があり、社会教育資本が充実している。こんな山奥の鬼無里という村を記録に留めるという難業に挑戦する郷土史家の胆力には恐れ入ってしまうのである。
 謹賀新年。昨年に書き留めておいた記事に追記しての初投稿である。年末年始はお年取りと元旦を午睡と読書で過ごしている。紅白や急増する正月お笑いテレビ番組は視聴しない。このような番組を提供するディレクターは、首都圏出身の「有名」私大出身が多い。政治や経済や文化を牛耳り、めざましく劣悪化している慶大出身者どもには辟易する(東大は落ち目である)。どんどん日本が壊れた方がいいのである。という訳で、めでたくもないのであるが、相も変わらず、『宮本常一が撮った昭和の情景』(下巻)を分析していたのである。①1965年、戦後25年経過した頃(いざなぎ景気)、日本社会の風俗が変転したのである。江戸や明治の時代から続いていた社会は、茅葺屋根から瓦屋根が普及して、縁側の意義が消失し始めたのである。牧歌的な農村風景が変化し、洋装が普及し出して、三種の神器である冷蔵庫・洗濯機・テレビ(白黒)が地方にも浸透し始めたのである。②1970年前半、瓦屋根が一般に普及して茅葺屋根は消失する。住宅の密閉化が進捗し、道路網が整備され、生活に余裕が生まれる、という二点が、宮本が撮った様々な写真から読み取れるのではないか。写り込んだ写真を丁寧に読み取っていると、宮本民俗学の重要な一面が感得されたのである。今日一日は、初詣(明治以降の風習)もせず、寝正月かつ読書の元旦であったのである。

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