自然の猛威の訳
日本列島は災害大国化している。台風21号の被害がつい先日だったのに、今度は北海道胆振東部地震の被害である(こうした災害では、常に、社会的「弱者」が大きな被害を受けているということを決して忘れてはならない)。叔父等親戚が住んでいるのだが、連絡がつかない。電話しても通じない。心配である。こんな時に総裁選対策として「やっている振り」を演出しているのが自公政府である(マッチポンプである)。セコイ男の顔には、喜びがこみ上げて必死の形相が窺えない。また、アカンは地震の1分後には対策本部を設置したと高慢にも虚言を弄したのである。おまけに、欠陥人間は何の成果も期待されないロシア訪問ということで、被害者救援や支援など一顧だにしないのである。疫病神に取りつかれた日本は、早晩、衰退の一途であって、大歓迎である。マスメディアを始めとする東京の愚かどもは、この機に乗じて首都圏の危機管理を報じ、原発再稼働を宣伝している。自分たちのことしか考えていない証左である。北海道地震の影響は計り知れない。北海道は「日本の食糧庫」と言われ、海産物や野菜、畜産だけでなく、食味でも特A連発の有数なコメの生産地にもなっていて、食料自給率は約200%で約1000万人を養っている計算である。それも、昆布や小豆などの和食素材の宝庫である。北海道物産展が流行る所以である。輸入が途絶すれば、恐らく、今の日本人の内、約4000万人しか食料にありつけなくなるだろうが、農業に関心を抱く都会人は少なく、農業の将来を心配する者は皆無だろう。自分の食い扶持すら霞のようになっているのに気づかないのだろうか。今の日本には、お飾りの「日本国憲法」はあるが、民主政治はない。世襲政治屋が跋扈するばかりである。従来、北信(長野県北部)は保守的傾向が強かったが、世襲議員を排斥して、今では中南信(長野県中南部)が自民党の牙城に化している。すべては欲得で決する縁故社会なのである。加えて、都市住民の右傾化がそれ以上に強固に補完しているのである。しかしながら、自然の猛威は、この国の極右政治の基盤を吹き飛ばし、変革を迫っているのである。
「自然に強制を加えてはならない。むしろ、これに従うべきである」(エピクテトス)
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