不思議な日本人と不謹慎な日本人
ニュースと国民の関心はサッカー一色であった。日本においては、カジノや働かせ方やTPPと種子や憲法改悪手続きなどの悪法案が強行されている政治状況で、ワールドカップ・サッカーに現(うつつ)を抜かしていいのだろうかというのが本音である。NHKアナウンサーは、ニュース番組で自社のサッカー中継を宣伝して、「日本を応援しましょう」などと誘導する始末である。公共放送による完全なる扇動である。ナショナリズムの熱狂と「一つの日本」(長谷部選手)を唱道している不思議な日本人である。
サッカーのことについては、息子が長年取り組んでいたこともあって、多少は関心はある。が、これだけの「不都合な真実」が隠蔽されるとすれば、天の邪鬼を自称する自分にあっては、スーパープレーや格闘技としてのサッカーに注目することはあっても、日本代表チームが勝利してほしいなどとは露ほどにも思わないのである。ビッグマウスやその仲間であるガンバ大阪君などが出場すると、辟易したものである。たらたらボール回しを批判されたために、ベルギー戦では相手のカウンターに沈んだのは余興である。自業自得ともいえよう。もともとスポーツなどクーベルタンの迷言に反して、国家とスポーツ団体の収益のために存在するのであって、FIFAそのものが、2015年に汚職事件を誘発しているのであって、アメリカの司法はFIFAを「恐喝が横行する腐敗した組織」と断定しているのである。誘致のための収賄や放映権をめぐる巨利故に、幹部の腐敗と巨大企業とのスポンサー契約による賄賂はよく知られている。要するに、「私腹を肥やそうとする者により、このスポーツがハイジャックされ」ているのであり、その腐敗はワールドワイドに亘って極まれり、というスポーツなのである。だから、ベルギー戦では白河夜船を決め込んでいたのである。翌朝、結果を知ってわが意を得たりと思った次第である。「サムライニッポン、凄い」とも「惜敗が残念」とも「健闘ご苦労さま」とも思わない。全くもって不謹慎な「非国民」である。
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