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2017年6月30日 (金)

悪魔の正体

2017062917310000_2 夕方、田んぼの水入れをしようとすると、思わぬ西山からの激しい驟雨のために、全身ずぶ濡れになってしまった。午前に、嫁さん孝行しようとお出掛けした後、暑さを凌いでの午睡後に馳せ参じたところである。水田が湛水できて喜ばしいことなのだが、パンツまで浸透して、大慌てで帰宅。すべて更衣する程の雨脚だったので、今日はこれにて農作業は中止と相成った次第である。雨雲が空を覆い、水田に雨滴が激しく降り注ぐ天候で、山が霞んで見える。風の具合を見ながら一回限りの除草剤を散布するタイミングが取れない日々である。
 先日、信毎を開いていると(共同通信提供)、全国の土地の2割(38万㎢×0.2=7.6万㎢=760万㏊)が所有者不明というニュースを目にした。九州の面積を上回るという。都市化、少子高齢化の波の中で、耕作放棄地を始め、農地の転用など、土地への執着力が減っているのだろうが、恐らく、荒廃農地は耕地面積440万haの内、30万㏊を既に超えていることだろう(国土に占める農地の割合は約12%であり、欧米のそれは5割前後である。日本の森林面積は約66%であり、いかに日本の国土が森林で覆われていて、農地としては利用制限と限界があることが分かるだろう)。したがって日本の農業は、海外のような大規模農業が絶対不可能なのである。農地集約による小規模化(日本の農家の殆どは零細農家である)が精々のところである。北海道農業ですらアメリカ農業の二分の一程度の規模なのである。日本の農業をどうするのかという岐路・選択が厳しく国民に問われているのである。
 その問題以上に切実なのが、科学技術の劣化の問題である。タカタや東芝などの企業の落城がそのことを象徴している。情報産業化への流れを見誤り、基礎科学の軽視などが考えられ、理工系の学生・研究者が日の目を見ずに置かれて、役立たずの政治屋や企業家や文系出身者やスポーツ・芸no人などの報道ニュースで覆いつくされている。アベ夫婦を始めとした政治の私物化はその最たるものである。神戸「正論」懇話会では、かけそばチェーン店を全国展開すると絶叫している。身内の中でしか説明できない小心者である。その昔、泉南地方を行脚したことがある。同じような建売住宅が居並んでおり、一様に犬を飼っており、一様に青い新聞入れがエントランスに括り付けてあって、その景観に戦慄を覚えたことがある。京阪神・和歌山では少し安価な、その新聞の購読者が多いのである(関西地方のニュースをよく見ると、その映像が屡々目にするだろう)。その新聞とは、産経新聞のことである。アベもまた、この御用新聞を精読していることだろう。他方、東京はと言えば、「都民ラストの会」=第二自民党が喧しい。大都市は増々腐臭を放っているのである。

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