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2016年12月21日 (水)

農業崩壊の原因と理由

32384845 こういう児童書を読むと、概略を掴めるので至便なこともある。児童向けであるから、読みやすく分かりやすい。しかし、結構な値段であるので、どうしても図書館で調達することになる。しかも、図書館の農業陳列棚は、ごく一部の狭小分野を取り扱うものや、市場経済学者による、日本の農業を破滅するための類のものや、家庭菜園向けの野菜関連のものが多い。しかしながら、知りたいのはそういうことではないことが少なくないのである。それは、農業分野に限ってみれば、農業技術や技能は工業とは異なり、自然や地域性によっても左右するだけでなく、農作物の仕立て方が各人各様なことから、継承性という点で、相当の困難に直面しているのである。実際問題、その技術は、ほとんど農業後継者に伝達されていない。しかも、篤農家は激減しており、喫緊の課題となっているのである。日本農業の衰退の理由は、むしろそれが主因なのであるという指摘がある。果樹農家が卑近にも多いのであるが、彼らは寡黙であり、精農家であるために、そうそう伝授してくれるわけではない。また、高齢化と後継者不足のために(この半世紀の間に、農家戸数は3分の1以下になっており、恐らく、既に200万戸を切っていることだろう)、離農や兼業化してしまった家々も多く、住宅地が混在してしまって(里山の消失)、農業を継続する環境でなくなりつつあるのが現状である。TPP問題は、単純に農業や農協つぶしという訳ではなく、金融部門を狙い撃ちしているのである。要は、協同性を破壊して株式会社化することであり、目的は、経済・信用・共済事業の資産を総取りすることなのである。そして、農協は農業生産のための営農指導のみに特化せよ、というのである。これでは採算が取れなくなるというものである。小泉の息子は、三浦大根も農業も知らないネオリベラリズムの大根役者なのであるが、ど素人が自民党農林部会長というのだから笑わせる。経歴が、やはりというべきか、あのアメリカの「名門」コロンビア大学院で特務機関の教育を受けて修士号を取得したということだから、親父共々、胡散臭い政治屋なのであり、親米派であることを押し隠していないのである。こういう輩どもが農政に関わること自体が農業崩壊に拍車をかけているのであるが、かてて加えて、都市消費者の味覚劣化と無関心が棹差しているのである。

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