« 2014年5月 | トップページ | 2014年7月 »

2014年6月

2014年6月30日 (月)

梅雨空を見上げて

000_1099_3  田植えが終了して、後は水調整と草取りである。今年の稲作は、長野ブランド米の「風さやか」である。特長は、食味がそれなりに美味しく、実入りがよく、倒伏しにくいということである。キヌヒカリの後継品種である。昨年は、肥料多過のために、コシヒカリが大倒れしてしまった。不可抗力ということもあった。しかしながら、今年はしっかりと観察して多収を目指したいものである。このところは、田の管理や畑での種蒔きや耕作のために休日返上という具合で、疲れが一向に取れない。これもすべてアベの所為である(笑)。

 「慰霊の日」の首相挨拶空しくて
 摩文仁の風は海に投げ捨つ

 
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年6月 3日 (火)

神の恩寵

33074563_3  著者の大井氏については、『「痴呆老人」は何を見ているか』を読んで以来、記憶に留めていたが、歯科治療中に、偶々、週刊文春を開いて池澤夏樹の読書日記に紹介されていたので新刊本を手に取ってみた。人の病・痛・老・死とは健常者にはとても分かりにくい。故に、病人や老人とは全く別世界に生きているように思われる。否、それだけでなく、ともすれば支配・被支配の構造さえ作り上げてしまうことがある。特に、認知症の老人たちは、家庭で孤立し、人間関係を切断され、役割を喪失して、「だるい」、「具合悪い」と愁訴することが多い。そして、筆者が行き着いた答えは、「認知症は、終末期における適応の一様態と見なすことも可能である」(p195)ということである。何度も指摘しているが、認知症は「病気」と断定することはできない。病気と断定することによって、差別化が進行するのである。人は、自己の経験の記憶に基づいて自らの意味の世界に生きているのである(p22、p23)。だから、病人や老人には、共感して、彼らの言辞の中に(大井氏にとっては詩ということだろう)読み解く「パスワード」を発見するのが医療や介護の従事者には必要となるのである(p28)。その資質は一朝一夕では身に付かない。経験の引き出しも必要だろう。共感する想像力も必要だろう。コミュニケーション能力も必要だろう。看取り医として老人たちの幸せと悲哀に接した著者は、彼らの詩歌の中にも神の恩寵(p54、p186)を感じているのである。

 しかしながら、以上のこととは正反対の人が、この国を領導しているのであるが、この軍国主義の病からは何の詩歌も生れていない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年6月 2日 (月)

(株)貧困小国日本

32940429  遅まきながら読んでみた。購入するまでもなく、図書館で予約の順番を待っていればよいと思って、約一年が経過してしまった。農業におけるGM種子による世界支配は、ちょっと農業の勉強をすれば常識である。実際、この本の導入と前半部は、アメリカ農業の市場主義経済による支配が凄まじいばかりのルポルタージュである。多国籍資本が人々だけでなく、国家をもまた食い物にしていくのである。国家が最終的には保証しているなどと安心しているのは楽観的と言わなければならない。アベ政権のやり口がクーデターであるように、経済のグローバル化を通じて、多国籍資本は人民と国家にそれを仕掛けているのである。その現実が、(株)貧困大国アメリカの姿なのである。何でも商品化し、搾取と収奪をしているのである。世界は一元的に支配されようとしているのである。そのような視点からすれば、アベもオバマも歴史の一齣に過ぎないと分かるというものである。だから、両者の公約は反故にされ、正反対の政策を実施しているのである。政治と企業の癒着という反動的なコーポラティズムは、世界を席巻して地球を破壊している。人々はこのことに憂慮するべきであり、これと断固として闘わなければならない。著者の推奨する「オキュパイ運動」は、権力に排除され、議会に99パーセントの代表を送ることが十全にできていないが、何の手立てもない庶民ができる反撃は、政府と企業を妄信しないという原則からどのようなこともできるのである。例えば、市場経済を標榜する企業の製品を購入しない、自由主義経済を公約する議員に投票しない、地産地消の農産物をできる限り消費して略奪型アグリビジネスの商品を排斥する、テレビや新聞情報を先ず疑いをかかって視聴する(できればテレビは基本的に見ない)、福祉の権利は申請によるので必ず行使する、御用学者・知識人の名前を記銘して信用しない(東大や慶大出身者が多い)、など様々なことができるが、次のような根本的立場を堅持しなければならないだろう。それは即ち、闘う方法において、①国民主権を掲げながら、②敵を間違えないこと、③浪費を抑え、人間に有益な生産物を生産者にとって適正価格で購入すること、④合法的手段に縛られないことである。彼らは、最初は金(資本)や法の力で、最後は権力・武力を持って闘いを制圧しようとするからである。TPP交渉妥結によって、現在の韓国のように、グローバル企業がどっと日本に侵入してくるだろう。日本の富国は一気に喪失だろう。大飯原発運転差し止め請求に対する福井地裁の判事は、「豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失である」と名判決を下したのである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2014年5月 | トップページ | 2014年7月 »