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2013年9月12日 (木)

グローバル下のアフリカ

32869103  アフリカについての関心は、元々、農業の視点とアフリカ人との親交体験に由来する。その学びは遅々として進まず、アマチュアの領域を脱していない。しかし、機会があればその地を訪問したいと考えているが、一体、いつのことになることやら・・・。
 そんな訳で、ふと手にした本がこれ著者によれば、2003年の資源高騰により、サブサハラ・アフリカは様相が一変していると言う。キーワードは「アフリカのグローバリゼーション」である。中国のアフリカ進出がその契機ということで、第一章がその攻勢のあり様に割かれている。しかしながら、著者はそのことを否定的に捉えていないことがおもしろい。また、開発の政治経済学を評価しながらも、今はむしろ、企業活動に注目するべきだという主張もおもしろい。「アフリカ経済の主役はグローバル企業になった」(p219)と今世紀のアフリカ経済を展望している。アフリカ人の携帯所有率が6割以上になっている事実にも象徴されている。グローバル化は、「所得不均等化」すなわち貧富の拡大を招来しているが、それはアフリカだけでない、と述べて、国民経済をその流れの中にいかに位置づけていくのかという(21世紀におけるナショナリズムの課題の)回答が「市民社会」というのでは心許ない(p260)。ちなみに、著者は、日本企業がグローバル企業として「多国籍化にたえられる理念」(p278)を持つようにアドバイスしている。アフリカとの関係において、「相互利益」を実現するグローバルプレイヤーとなることの必要を訴えて結論としている。全般的に図表を駆使していて論旨明解である。また、その論述範囲もひろく、パースペクティブにアフリカを理解したような気になる。ビジネスマンにとっては、この本は、その活動のために「裨益」するものとなるだろう。更に、内容の豊富さと比較すると圧倒的な廉価本である。しかしながら、肝心なアフリカ人側からの主張がまるで見えてこないのが最大の短所であり、それは他の書誌に拠るしかない。加えて、アフリカ農業についても不明であることも分かった。

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