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2013年5月13日 (月)

北海道考 その1

32854835  北海道の祖父は故郷を「内地」と表現していました。祖父は次男坊だったので、大正時代に北海道に赴きました。地元のしっかり者の娘を嫁に迎えて、夫婦で開拓に出向いたのでした。掘っ立て小屋同然の家の中で、少ない寝具を家族が互いに身を寄せて寝たようです。小屋には吹雪が入り込むこともあったそうです。そうして、祖父は一旗を上げ、一代を築いたようです。小豆やビートを作り、相場にも手を出して羽振りよく、新札をくれることが子供心に畏敬を感じました。母はそんな祖父母を誇りにしていたようで、信州を訪ねた祖父母を丁重に迎え、「おごっそう」(ご馳走)が飯台一杯に広げられました。母は祖父に株というヘソクリを貰いました。父は男の沽券としてそれを嫌っていたようで、母の北海道行きに反対しました。母は結婚以来約二十何年ぶりの里帰りでした。自分が調理を担当するということで、母は兄を伴にして信州を後にしました。その時の母の心境を思うと、少し胸を締め付けられます。当然の如く、母はろくに学校にも通わず、国民学校を卒業したのか、しなかったのか。だから、母は手紙を書く時に辞書を引いていたり、子どもに聞いていたりしていました。原野を開墾するために祖父母の手伝いとして牛馬の如く働いたそうです。北海道の歴史はアイヌ民族から始まりますが、彼らは文字を持たなかったので詳細は不明です。狩猟と漁労や野草を摘んで生活をしていたようです。武士の授産のために始まった明治の開拓で大原生林は伐採され、現在の北海道が形成されました。資源や食料の基地として地歩を固めました。この本を読んで、消費都市としての札幌は全く関心を持ちませんでしたが、森林限界を超えた北海道の山岳風景を想像しました。沃野を見たいと思いました。空気の軽さや最果て感を感じてみたいです。

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