おたや参拝
息子の最後の冬休みの一日。戸部のおたやに参拝致しました。子供の頃、父の背中を見ながら、暗い雪道を踏みしめて赴いた記憶があります。川中島平の新年挨拶はこれから始まります。篠ノ井から松代から親に連れられてお参りした記憶のある人も多いのです。江戸時代には、本社である伊勢参りができない北陸、新潟からの参拝客もいたということです。それ程、当地川中島平では著名であった神社です。伊勢神社にも寄進し、甲越の武将が争奪戦を競い合った肥沃な地なのです。犀川と千曲川がぶつかって、山々の水脈とミネラルを豊富に含み、気候的にも二毛作に適した土地だったからです。ぶっかき飴はありましたが、帰り道によく舐めた金太郎飴はありませんでした。人々は、無病息災、縁起かつぎのために、ここで達磨を買い求め、振る舞いの甘酒を頂きます。本来は、夜明け前に、白い吐息と湯気の立つ甘酒や暖を取る明かりなどの静謐な時空間の中で新年を祝って祈願するのが慣例でした。時代は、行事をハレとしてあることを否定しつつあるようです。何せ、この私達も車でプイと行き、サッと参拝するという横着者達ですから。風情も心掛けもありません(笑)。
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