桃源郷の地
当地では既に桃の収穫は終えています。川中島の白桃は、今では全国ブランドになっています。川中島平で、桃の栽培が盛んになったのは30年ほど前からではないかと思います。それまでは、米とリンゴと長いもが主流だったと記憶しています。減反政策と転作指導があって、当地の農業・農家は翻弄されています。ところで、「桃は水蜜桃という位で、樹で充分に熟すと指で皮が剥けるほど柔らかく甘くなり、その旨さは市場ルートに乗った堅い桃では味わえない」(中沢正弘『風に訊く日々』p267)果実である。手間がかかり、持ちが悪く腐りやすいのが欠点である。旨いものというものは、決まってそういうものである。また、「桃源郷という地名は中国に実際にあって、そこでは古くから桃が作られていて、桃を沢山食べるせいで忌み嫌われる結核を病み人が皆無だという。桃は漢方薬の一つでもあって食べ溜めが効き、従って理想の別天地、という意味を桃源郷という字句はもっている」(同書、p281)とある。川中島平は、千曲川と犀川に挟まれた沖積層で肥沃であり、日本で最も寡雨地帯の一つであり、日較差と年較差が大きく、桃の栽培条件に適している。11月収穫の蜜の入ったフジりんごもこの上なく旨い。
精神科の待合室で、「週刊新潮」の選挙特集号を広げたら、「われら衆愚の選択」という字句が目に留まった。誤った選択をして民意が分からないのは新潮編集部だろ、とツッコミを入れたくなった。「週刊文春」はどうだろう、と思って手にしてみると、これまた悔し紛れに「民主党もダメ」という論調。立花某を引き合いに出すことすら意味もない。彼の予測はいつも外れるか、ずれている。悔しさが文面に表れている両誌であって、失笑してしまった。
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