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2009年5月19日 (火)

基礎介護技能

31596251_2  昨夜は19時半頃布団に入ったから、九時間は夢の世界にいたことになる。さすがに三年寝太郎ともいわれる所以である。寝すぎて腰も痛くなる。厚生労働省の国民生活基礎調査によれば、65歳以上の高齢者のみの世帯は全世帯の約半数であり、その内、夫婦のみの高齢者世帯は半数になっている。核家族化と同時に、高齢社会と老老介護が進行しているのである。我が家もこれと無縁ではなく、十年後頃には現実化するのを予想しなければならない。既に、夫婦共々腰痛や身体の機能不全が処々に勃発している。という訳で、介護に関心と実益があるので、この本を読んでみた。

 介護者、それも介護職対象の本である。特色は、第一に、介護技術の誤解を解き、第二に、利用者とのコミュニケーションを基礎にしていることである。介護の現場では、「介護には未来がない」「自立支援には意味がない」等の声が多い。実際、介護事業所の多くは赤字であり、これが介護従事者に心身上および経済上の負担とストレスがのしかかっていて、現場の混乱に拍車をかけている。無力感と経験重視が覆っているのである。結果、介護放棄や介護事故などマスコミの話題になることもある。そこで、著者は「介護技能」を概念化して措定する。介護技能とは、著者によれば、介護業務の基本であり、前提として確実に身に付けていなければならない知識や技術であって、五つの技能を挙げている。誤解と経験主義を解き放つのは難事である。例えば、介護が作業になっていたり(p55)、介護事故がうっかりとして処理されたり(p91)、全介助の方法しか知らなかったり(だから作業になるのである、p116)する。これらのことは、徹頭徹尾明らかにされなければならない。そのことに著者は警鐘乱打している。読了してみて有益だったのは、「”声かけ”はコミュニケーションではない」(p70)という警句と全介助の方法しか知らないことであった。また、「利用者とのコミュニケーションなしにやってよいことなど基本的には一つもない」(p56)という箴言は、介護従事者は肝に銘じなければならないことだろう。気になったのは、「当事務所は・・・」と自己宣伝している記述が目立って、いやみを覚えたことである。

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