ウェブ、若しくはケータイ
頻繁に利用している図書館には、それ程場所を占めているわけではないが、目立つところに、児童書コーナーとヤングアダルトコーナーがある。後者の棚は訪問するたびに一眺めする。これから人生を歩む訳ではないが(苦笑)、それでも興味深いタイトルが並ぶので立ち止まる。そして、手に取った本がこれ。インターネット上に広がる情報の世界であるウェブ、これはあくまでも道具に過ぎない。情報の共有のために至便ではあるがあるが、嘘とデタラメなど、総じてカウンターナレッジが大半を占めるために、無駄に時間を浪費してしまう。新たなコミュニケーションの手段としても、雑多で反動的な所見の者が多く、これもまた予想以上に選択の余地が無い。近頃、携帯電話の義務教育校への構内持込を禁止することが話題になっている。今や、携帯電話は通話機能としてではなく、メールや音楽・ゲーム・カメラ機能もあり、ネットに接続できる情報端末になっている。携帯電話ではなく情報端末としての「ケータイ」になっているのである。教育環境やネットいじめということもあって、文部科学省や大阪府の橋下知事がしゃしゃり出ているが、「そういうあんたらは職場や仕事でケータイを使っているのではないか」などというツッコミはなしで、彼らの魂胆は碌なものではない。むしろ、「ケータイなど使っていると、こんな人間になってしまうぞ」という方が的確だろう。こういうことは、教育現場で解決していく問題なのであって、行政が上段からあれこれ指導したり、人気取りの手段としてはならないのである。それよりすることがあるやろ、という見方もある。いずれにせよ、「人間の仕事は、考えることにある」(p134)というスタンスから、ウェブと付き合う注意点やスキルを知るための入門書として役に立つと思う。
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