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2008年11月13日 (木)

介護の非

20081113112242  小春日和の休日。干し柿作りに精を出しました。渋柿の皮を剥き続けていると、知り合いからメールが届きました。今月末から訪問介護として、ヘルパーの仕事に就くという。介護は5Kの仕事と云われている(と云っているのは俺だけか)。「きつい、汚い、臭い、給料が安い、(人間相手の)恐さ」の5Kである。全国では、およそ78万人の介護従事者がいると推計されているが、どこの施設や事業所も人材確保に躍起になっている。将来的には、要介護者が少なくとも約1.5倍になると予想されているにも拘らず、養成機関はどこも定員が満たず、過半数割れしている学校すら続出という状況である。厚生労働省は、今年から11月11日を介護の日と決めたが、どうか介護の非とならないように祈るばかりである。

31965059  という訳で、こんな本を開きました。またしても、噂の三好春樹さんの著書(これも参照)です。原本は十年前のものですが、内容は今もって新しい。「老い」とキチンと向き合い、その意味を現場から探っている。「実感こそが科学の根拠だ」(p148)という言葉は、近代医学や介護学に対する批判である。老人(の価値観や生活行為)に寄り添い、現場に依拠しながら批判的に専門知識を個別的に生かしていくこと、「新しい実践と価値観の転換」(p229)を模索していたのである。老人とは、彼にとってそういうものだったのである。介護の世界では、長く従事していると、どこの世界でもあることだが、慣れもあって対象が見えなくなる。まともな若者ほど転職し、役に立たない人間ほど長続きするという悪循環になりがちな職種である。メールをくれた彼女も、どうか初心を忘れず、老人の杖となる介護に邁進してほしいと願うばかりである。

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