老人介護の要諦
生活苦や障害や体力の衰えた人に、「あんまり長生きしたくはないわ」と嘆息されたら、どう返答したらいいのだろうか。何となく働いて生きている人もあろうし、特段そんなことを自問したこともない人は、いきなりこんな言辞を耳にしたら面食らうのではないだろうか。それとも、定額給付金を貰って使い終るまで生きてみたら、なんて冗談にも応えたらいいのだろうか(笑)。回答は、次回(もしくは次の機会)に披露してみたい。
ところで、この本の著者は、三好春樹氏と同じくPT(理学療法士)出身で、介護の世界ではカリスマ介護アドヴァイザー(士)として、夙に有名である。氏がPTから介護の世界に転身したのは、「病院は老人に向いていない」という理由からである。そして、介護についてのイメージを転換させながら、ある結論に達している。「やっぱり本当に一人ぼっちとなると、人は死んじゃうんです」と。内容については、氏のこのブログ記事が参考になるだろう。読んでいて、介護のプロとしての自負が感じ取れました。また、「施設に入るというのは(老人にとって)自己断念なんです」(p125)という一文は、「びっくり」でした。
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