« 農=食を考える | トップページ | 戦争責任について »

2008年2月 8日 (金)

『若者を見殺しにする国』

Photo01  赤木智弘氏の著書を読んでみた。十年ほど前、とあるテレビの討論番組で、某高校生が「なぜ人殺しをしていけないのか」という意見に、居並ぶパネラー達は二の句がつげなかったという事件があった(偶然見ていた)。この事件は、しばらくは言論界に波紋を呼んでいたが、今回も、多くの学者・知識人・左派は黙殺するか、見当違いや言い訳に終始することになるのかも知れない。「カネをくれ」「仕事をくれ」というポストバブル世代の要求(実は、この私も派遣労働した時期があり、その現実を目の当たりにした)の刃は、見殺しにする国家・政府に向けているのではなく、左派や学者・知識人を直撃している。批判対象がずれているにも拘らず、それでも左派・知識人はこの問いに真摯に回答しなければならないことは明らかである。平和(と戦争)の問題、世代間の格差問題、若者論など問いは錯綜し派生するが、こうした問題は、左派・知識人の力量を試すものとなっている。彼が真に望んでいることは、具体的な現実変革であり、「正しい平和」であることは言を待たない。「戦争」という字句に直対応しているばかりでは何の解決にもならない。

 一年ほど前、朝日新聞の「声」の欄に投稿したことがある。年金問題が話題をさらった頃である。殺到する年金世代の、窓口職員に対する悪口雑言を批判する意見であった。嫁はんがパートで働いていたのである。私の意見では、払うに払えない無年金者や若者・女性所得者の実態にも触れていたが、早速電話取材をかけてきた朝日記者は、年金問題(世代)の怒りのみ問うものであった。案の定、投稿は無視された。あからさまに言えば、現行年金制度は、貧乏人が益々貧乏になり、金持ちが益々金持ちになるシステムである。世界の総資産は1割の人が99%を独占し、日本の総資産の7割が60歳以上が占有している実情をどうお考えですか。一矢を報いるこの本は、ほぼ無視されると思いますが(笑)、どうしても読まなければならない本でした。これも。

|

« 農=食を考える | トップページ | 戦争責任について »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/527456/10328073

この記事へのトラックバック一覧です: 『若者を見殺しにする国』:

« 農=食を考える | トップページ | 戦争責任について »